コロナ禍でコミックマーケットやコミックシティなどのイベントへの参加が難しくなり
自分の作品を電子書籍サービスを利用して販売したいと思っている人も多くなっています。
紙の同人誌を出したことはあるけれど電子書籍は初めてで勝手がよくわからない
女性向けの同人って電子書籍はあまり浸透していない気がするけど、実際どうなの?
そもそも二次創作同人誌って電子書籍にしてはダメなんじゃないの?
そんなお悩みを持っている方はこの記事を読むと知りたかった情報をきっと得ることができますよ。
電子書籍サービスを選ぶときは自分の作品を届けたいひとたちが利用しているサービスかどうかを一番重視しましょう。
電子書籍サービス名 | ユーザー数 | 作品数*3 | 手数料 | 専用ビューアー | 不正利用対策 | 違法アップロード対策 | 源泉徴収 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
FANZA同人 | 3,409万*1 | 13万 | 20〜70% | ○ | ○ | ○ | あり |
DLsite | 570万 | 16万 | 20〜50% | ○ | ○ | ○ | あり |
とらのあな電子書籍 | 230万 | 1万 | 33〜36% | × | × | × | あり |
メロンブックス電子書籍 | 不明 | 4万 | 30% | ○ | ?(サービス移行中で不明) | ○ | なし |
BOOTHダウンロード | 5,000万*2 | 3万 | 5.6%+22円 | × | × | × | なし |
Amazon Kindle ダイレクト・パブリッシング | 5,253万 | 320万*4 | 30%or65% | ○ | ○ | × | なし*5 |
楽天Koboライティングライフ | 5,138万 | 400万*4 | 30%or55% | ○ | ○ | × | あり |
- 電子書籍サービスによって利用者層はかなり違います。手数料の安さなどの要因には惑わされずに自分の顧客層が多いサービスを選びましょう。
- 男性の成人向けと二次創作はFANZAとDLsiteがおすすめです。
- 女性向けは電子書籍があまり浸透していません。一次創作のTLだけはDLsIteで人気があります。
- BOOTHダウンロードは自分で宣伝・広告する必要がありますが、どんな種類の電子書籍も扱えます。
- 一般受けする作品はAmazon Kindle ダイレクト・パブリッシングと楽天Koboライティングライフの2つで販売すると大きく売上が伸びる可能性があります。
- 二次創作の電子書籍化を行う場合は版権元の二次創作ガイドラインを確認し、各自の判断と責任のもとで行ってください。
- 女性向け二次創作の電子書籍化は控えた方が無難です。電子書籍化が浸透していないジャンルの場合、同じ界隈で活動している他の作家からの風当たりが強くなる可能性が高いためです。
- 電子書籍の販売で得た所得は源泉徴収される場合がありますので、確定申告時には注意が必要です。
作品さえあれば電子書籍化は難しくない
まず電子書籍化自体はまったく難しくありません。
紙の同人誌を作れる方やイラストを最後まで完成させることができる方ならば
電子書籍用のデータは問題なく作れるでしょう。
ほとんどの場合JPEGかPDFで出力できればOKですが
Kindleや楽天Koboはちょっと特殊でEPUBという形式で出力する必要があります。
EPUBはClipStudioPaintがあればデータは出力可能です。
アナログ原稿で入稿している場合は出来上がった同人誌を1冊渡せば
データ化してくれるサービスを行っている場合があります(FANZAやDLsite、メロンブックス電子書籍)。
電子書籍サービスによる作品の審査もそれほど厳しいわけではないようです。
ただし成人向けの場合は修正の甘さによる差し戻しだったり
サービスによっては取り扱うこと自体が難しいケースも発生します。
人気になれるかどうかは電子書籍サービスの選び方で決まる
電子書籍化自体は難しくありませんが人気作家になれるかどうかは別問題です。
作品が売れるかどうかはあなたの作品の質や内容ももちろん重要ですが
どの電子書籍サービスで販売するかも売れ行きの大きく影響します。
ではどのように電子書籍サービスを選択すれば良いのでしょうか。
どうやって電子書籍サービスを選べば良いか
自分の作品を届けたいひとたちが利用しているサービスかどうか
電子書籍サービスによって利用者層に大きく差がありますので
どこで作品を発表すれば自分の作品を届けたい人たちに届きやすいかは
電子書籍サービスを選ぶうえで一番重要な要素です。
本記事の後半ではどういう作品の場合はどのサービスがよく利用されているかを
解説していますので参考にしてくださいね。
別にひとつの電子書籍サービスのみで販売しなければいけないというわけではないので
複数のサービスで販売するのももちろんOKです。
ただしどの電子サービスも作品の囲い込みをするための専売特典を用意している場合があります。
専売特典の内容はよってはとてもお得な場合がありますのでチェックしましょう。
手数料は二の次
電子書籍サービスを選ぶ上で一番気になるのは手数料ではないかと思います。
確かに手数料は低いほど作家側としてはお得ではありますが、
手数料よりもそのサービスの利用者層が自分の作品に合っているかの方が重要です。
たとえばFANZAが自分の作風には合っているのに手数料の低さでBOOTHを選んだとします。
販売価格が550円とすると受取金額は220円、BOOTHだと497円です。
FANZAで100ダウンロード、BOOTHで10ダウンロードだった場合のそれぞれの収益は以下です。
FANZA: 220×100=22,000円
booth:497×10=4970円
自分の作品に合った電子書籍サービスを利用し販売数が伸びれば
手数料を差し引いても自分の元に入ってくるお金が大きくなるケースが多いです。
また多くの方に手に取ってもらえるということは
SNSのフォロワーが増えて自分の作品を宣伝してもらえる機会が増えたり
Pixiv FANBOXやFANTIAなどのパトロンサービスで支援してもらえる可能性も高まります。
ファンがついた後なら手数料の低いサービスに移行しても購入数は下がらないと思いますので
まずは自分の作風にあったサービスを選びましょう。
パトロンサービスについてはこちらの記事をご参照ください。
同人誌以外で絵描きが報酬を得る8つの方法【FANBOX/Fantia/Patreon/skeb他】
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サービス自体の収益や安定性は問題ないか
過去にダウンロード販売のマーケットプレイスDLmarketがサービス終了により
購入した作品がダウンロードできなくなるということがありました。
サービスを選ぶ際に収益の安定性や事業の継続可能性も念のため確認しておくと良いでしょう。
電子書籍サービスのメリットのひとつに
どんなに古い作品であっても販売している限りは収益が発生する可能性があるという点があります。
サービス自体が終了すると収益がそこでストップしてしまいますし
読者はあなたの電子書籍が読めなくなってしまう可能性があります。
利用者は他のサービスに流れていないか、運営に関わる大きな問題は発生していないかを
チェックしておきましょう。
描きたい作品が販売できるサービスかどうか
電子書籍サービスによっては成人向けの表現や特殊な性癖の作品は販売できない場合があります。
大規模サービスであるほどいろいろな利害関係や各国の法律や条例などが影響してきますので、
規約やFAQを確認して自分の作品が取り扱ってもらえるかを確認しましょう。
電子書籍サービスの比較
一番最初にお見せした表について解説しますね。
表の中の*については表下部の注釈で内容を確認してください。
電子書籍サービス名 | ユーザー数 | 作品数*3 | 手数料 | 専用ビューアー | 不正利用対策 | 違法アップロード対策 | 源泉徴収 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
FANZA同人 | 3,409万*1 | 13万 | 20〜70% | ○ | ○ | ○ | あり |
DLsite | 570万 | 16万 | 20〜50% | ○ | ○ | ○ | あり |
とらのあな電子書籍 | 230万 | 1万 | 33〜36% | × | × | × | あり |
メロンブックス電子書籍 | 不明 | 4万 | 30% | ○ | ?(サービス移行中で不明) | ○ | なし |
BOOTHダウンロード | 5,000万*2 | 3万 | 5.6%+22円 | × | × | × | なし |
Amazon Kindle ダイレクト・パブリッシング | 5,253万 | 320万*4 | 30%or65% | ○ | ○ | × | なし*5 |
楽天Koboライティングライフ | 5,138万 | 400万*4 | 30%or55% | ○ | ○ | × | あり |
- *1:DMM.comのサービス全体のアカウント数
- *2:Pixivのアカウント数
- *3:漫画、イラストの合計数
- *4:電子書籍全体の数
- *5:Amazon.comを通じて購入された分はアメリカの所得税30%が引かれる
専用ビューアーとは
購入した電子書籍を閲覧するためのスマホアプリやPCソフトが提供されているサービスです。
多くの場合、電子書籍のデータを端末にダウンロードし専用ビューアーを介して閲覧します。
専用ビューアーがないサービスの場合、インターネットブラウザからの閲覧になるため
インターネット通信ができない環境だと閲覧ができなくなったり
回線が遅いと表示が遅延するため快適に電子書籍を読むことが難しい場合があります。
不正コピー対策とは
購入した電子書籍データに識別情報を付与し購入者以外は閲覧できないように対策をすることです。
不正コピー対策がされていない場合、転売屋などにさまざまなルートで販売され
本来利益が入るべき作者や電子書籍販売店に利益が入らない可能性があります。
違法アップロード対策とは
同人誌無料閲覧サイトなどに無断で掲載されてしまわないようにネット上の情報を巡回監視し
無断でアップロードされている場合は削除対応を行うサービスです。
具体的にはGoogleに著作権侵害を申し立ててGoogleの検索結果に該当のサイトが表示されないようにする、
該当サイトの管理者に無断掲載の旨を通知して削除してもらうという対応をするようです。
源泉徴収とは
一部の電子書籍サービスは源泉徴収(売り上げから所得税を徴取して税務署に納付すること)している場合があります。。
電子書籍サービスの源泉徴収については記事の後半で解説しています。
作品カテゴリー別おすすめ電子書籍サービス
では具体的にどの電子書籍サービスを選べば良いか作品カテゴリー別に見ていきましょう。
作品カテゴリーは一次創作・二次創作、男性向け・女性向け、成人向け・一般向けで分類しました。
自分の描きたい作品カテゴリーの項目をチェックしてくださいね。
男性の成人向けと二次創作はFANZAとDLsiteの2強
売りやすいが規制が多いFANZAとマニア向けのDLsite
FANZAは一般受けしそうな内容、きれいな絵だと有利だがエロに対する修正・規制が厳しい
FANZAはDMMのサービスなだけあってユーザー数が多いため売れやすいと言われています。
DMMは元はアダルトビデオの会社でしたがAVでの収益を元にさまざまな事業を行っており
英会話やゲーム、携帯事業などの複数のDMMのサービスを
DMMアカウントというひとつのアカウントで利用が可能になっています。
わたしもDMMの携帯SIMを持っていたためDMMアカウントを持っていますが
こんな感じでアダルト関連のサービスを利用していない人でも
DMMのアカウントを持っている場合が多いです。
ちなみにDMMの携帯事業は楽天に買収されており、現在は新規申し込みは終了しています。
DMMアカウントを持っている人は同人などに普段は興味のない普通の人たちも大勢います。
そんな人たちにも目に留まる機会があるのがFANZAですので
内容もマニアックなものではなく一般受けするような内容、
作風もはやりの絵柄やきれいめの絵柄が好まれる傾向があります。
FANZAのデメリットはエロに対する修正が年々厳しくなっていることです。
これが原因でFANZAからDLsiteに作り手が流れているという話も耳にします。
修正が厳しすぎてもはや何がなんだかわからなくなっている作品もあるとか。
また、FANZA同人 販売倫理規定にて動物との性行為を禁じていたりと
そういうのが好きなちょっとマニアックな人たちはDLsiteの方を利用しているようです。
同人ダウンロード・同人CG・同人ゲーム・同人音声 – FANZA同人
DLsiteはマニア向けが強く、使いやすいUIで昔からのファンが多い
後発ながら運営会社の豊富な資金を利用して急成長したFANZAに対して
昔から利用されている老舗サービスがDLsiteです。
サイトの見た目や使い勝手がFANZAよりも良く、
先述したエロに対するFANZAの修正の厳しさから作家が流入してきているとも聞きます。
いろいろなタイプ・絵柄の作品が取り扱われているため
特殊な性癖のものだったり、FANZAでは取り扱ってもらえない内容の作品でも
扱ってもらえたりすることも多いようです。

FANZAとDLsite両方での販売を検討してもちろんOK
FANZAとDLsite両方で取り扱ってもらえる内容の作品ならば
両方で販売を検討するのが良いと思います。
どちらかしか利用しないユーザーももちろんいますので
読者の取り逃がしをしないためにも
複数のサービスを利用することは積極的に行っていきましょう。
紙媒体の同人誌の2強のとらのあな・メロンブックスは電子書籍ではあまり奮わず
紙媒体の同人誌の取り扱いで強いとらのあなとメロンブックスは
電子書籍では現状そこまでの人気はないようです。
とらのあなは電子書籍分野自体にあまり積極的に取り組んでいる様子はありません。
メロンブックスは以前はメロンブックスDLというダウンロード販売と
メロンブックス電子書籍でサービスが完全に分かれている状態になっていたのですが
2021年10月末でメロンブックスDLのサービスが終了しメロンブックス電子書籍のみになる予定とのこと。
現在は移行期間中でFAQなどのドキュメント整備が途中の状態でしたので
メロンブックスで電子書籍化を検討するなら移行完了後の方が良いかもしれませんね。
女性向けの成人向けの一次創作TLならDLsite。それ以外の女性向けは電子書籍化は難しい
男性の同人は電子書籍化が結構進んでいるのですが、
女性向けの同人は電子書籍化がまったく進んでおらず今後もあまり進まないのではないかと思われます。
原因は女性の同人は二次創作が圧倒的に多いことがあります。
二次創作の電子書籍については後で詳しく説明しています。
比較的電子書籍化が進んでいるのは一次創作のTLで、電子書籍サービスの中ではDLsiteが強いです。
TLとは
TLはティーンズラブの略で男女の恋愛をテーマとした若い女性向けのジャンルを指します。
乙女向けと表現されることもあります。
恋愛だけではなくセックス描写がある作品も多くあります。
TLは女性だけでなく男性でも楽しめる内容の作品も多いため、
女性向けの電子書籍の中では売れ行きが良いのではないかと思います。

一次創作の中でもBLは電子書籍化は進んでいません。
BLの場合は同人誌ではなく商業作品の方がポピュラーな印象がありますが、電子書籍でも同様のようです。
BOOTHダウンロードでオリジナリティ溢れる作品を売り出そう
BOOTHは大手イラストSNSであるPixivが運営しているサービスで
データダウンロード販売以外にも紙の本やアクセサリーなどの販売も可能です。
BOOTHの魅力はどんな種類の電子書籍でも売ることが可能なことで、
二次創作を売っている人もいれば技術書やノウハウ本を売っている人もいます。
自分の作品が既存のジャンルやカテゴリーに当てはめるのが難しい場合は
BOOTHを使ってみるのが良いのではないでしょうか。
BOOTHのデメリットはBOOTH自体に広告・宣伝をする機能はないため
自分で集客や宣伝をする必要がある点です。
Pixivと連携するのが簡単なのでPixivで集客して自分のBOOTHページへ流入させるというのが良いと思います。
一般向け一次創作の場合はAmazon Kindle ダイレクト・パブリッシングと楽天Koboライティングライフ
一次創作で一般受けしそうな作品を描いている方はAmazon Kindleと楽天Koboでの電子書籍化が良いと思います。
ちなみに間違っても二次創作はAmazon Kindleと楽天Koboに出しちゃダメですよ。
両方とも知名度とユーザー数ともに申し分ありませんので人気がでたら大きな数が売れていく可能性があります。
二次創作同人誌の電子書籍について
二次創作同人誌の電子書籍化の可否についてはよく議論されます。
通例となっているのは
二次創作同人誌はファン活動の一環として行っていること・営利目的でないことを理由に
版権元にお目こぼししてもらっているものなので、
二次創作同人誌は原価がかかり利益が出にくい本の形で発行する必要がある。
原価がかからない電子書籍は多くの利益が出てしまい営利目的にあたるため二次創作同人誌は出してはいけない。
というものです。
でも
- 現状は大手サークルが二次創作同人誌の電子書籍販売で多額の利益を出しているではないか
- 電子書籍販売しているサークルが版権元からの取り締まりを受けた例はあまりないから大丈夫なのではないか
このような意見も多く目にします。
しかし営利目的がNGだというならば紙の同人誌で大きな利益を出している二次創作サークルもいますし、
紙なら版権元に怒られない・電子書籍なら怒られるというのはちょっと違うように思われます。
版権元にも二次創作に対して寛容なところもあれば二次創作絶対許さんマンなところもありますので
十把一絡げで論じることはできません。
結局のところ、各版権元の二次創作ガイドラインを確認した上で各自の判断と責任のもとに電子書籍化を行うしかありません。
まずは版権元の二次創作ガイドラインを確認しよう
二次創作は基本的には著作権法違反となる違法行為です。
ですが二次創作はその作品の広告・宣伝効果があるため
多くの版権元は二次創作について存在は認識しているけれども
不利益が生じない限りは放任するという対応をとっています。
上記のような背景を知らずに二次創作の同人活動を始める方が多くなってきたため
版権元と二次創作者の間の約束事を二次創作ガイドラインとしてまとめている場合があります。
二次創作同人誌を作る場合はまずは各版権元の二次創作ガイドラインを確認しましょう。
二次創作ガイドラインは作品の公式HPや出版社のHPに掲載されています。
Googleで「(作品名) 二次創作ガイドライン」で検索して探してみましょう。
ただし二次創作ガイドラインに同人誌の電子書籍化について
個別に明記されているケースはほぼありませんので、
電子書籍化して良いかどうかは自己の判断と責任のもとに行うことになると思います。
女性向けの二次創作の場合は電子書籍化は要注意
版権元との関係性とは別に女性向けの二次創作の場合は
活動している作品やジャンルの電子書籍化に対する雰囲気に注意してください。
二次創作同人誌の電子書籍はNGという雰囲気が強い場合が多いです。
なぜこのようなことになるのかというと
まず前提として女性向けの同人活動は同作品・同ジャンルの
活動者間の結びつきや付き合いが深い場合が多いということがあります。
二次創作同人の電子書籍化はOK/NGなのかの判断ができない場合がほとんどで
かつ女性向け二次創作の電子書籍化の前例が少ないことから
電子書籍化という周囲が行っていないことを行う人に対して
ジャンル界隈の風当たりが強くなるケースがあるようです。
女性向け二次創作が電子書籍化が進まないその他の原因として
女性向けは本の形で即売会で売ることにこだわりが強い人が多いというのもあると思います。
同人誌を凝った装丁にしたり無料のおまけを作って配布するのが大好きな作家さんも多いですし
友人や知り合いの作家さんへの差し入れを用意してイベントでの交流を楽しみにしている方もいます。
女性向け二次創作で電子書籍化したい!という人にとってはちょっと残念かもしれませんが、
一次創作などの別の作品で電子書籍化チャレンジした方が現状は良いのではないかと思います。
収益の源泉徴収について
最後に源泉徴収についてお話ししますね。
源泉徴収とは所得(収入から経費を引いたもの)に対してかかる税金(所得税)を
あらかじめ引いて税務署に納める仕組みです。
最終的に確定申告でその年の所得税額は決定され、
源泉徴収された所得税は払い過ぎた分は戻ってきたり足りない分を追加で納付したりします。
紙の同人誌の委託の場合は収益から源泉徴収はされないケースが多いのですが
電子書籍の場合は源泉徴収されることが多いです。
FANZAやDLsite、とらのあな電子書籍、楽天Koboライティングライフは源泉徴収されます。
なぜ紙の同人誌の委託だと源泉徴収されないのに電子書籍だと源泉徴収されるのかというと
収益には源泉徴収される収益と源泉徴収されない収益があるからです。
電子書籍販売は源泉徴収の対象となる原稿料に準ずる扱いとなり源泉徴収されます。
源泉徴収されている場合は源泉徴収票か支払調書が電子書籍サービスから発行されます。
(発行義務があるわけではないので発行されない場合もあります)
源泉徴収票か支払調書に記載されている源泉徴収税額をもとに
確定申告時に源泉徴収されている分を申告すれば払い過ぎた所得税が戻ってくる場合があります。
源泉徴収についてさらに詳しく知りたい人はこちらの外部記事を参考にしてくださいね。
freee – 源泉徴収された場合の仕訳は?個人事業収入の記帳方法
まとめ
電子書籍化自体は自分の作品を広く多くの方に見てもらうためにとても有用な手段ですので
コロナ禍で同人誌即売会への参加が難しい場合は積極的に利用していくと良いと思います。
ただし二次創作の場合は版権元が発表している二次創作ガイドラインをしっかり確認し
また界隈の雰囲気などで判断した上で行うようにしてくださいね。
今回紹介した電子書籍サービスはこちら
同人ダウンロード・同人CG・同人ゲーム・同人音声 – FANZA同人
