【ブレンドモード ステップアップ講座3】 比較(明・暗)、加算、加算(発光)、減算

クリスタの合成モード28種類について順番に解説している記事も3パート目になりました。

本記事では以下5つの合成モードについて解説します。

  • 比較(明)
  • 比較(暗)
  • 加算
  • 加算(発光)
  • 減算

本記事は基本からステップアップしたい人向けの内容になっていますので

クリスタの合成モードを使いこなしたい人はまずはパート1の記事をご参照いただくと良いと思います。

基本となる乗算・スクリーンとの違いを確認しましょう。今回紹介する合成モードの中では「加算」が使えるようになるのがオススメです。

  • クリスタの合成モードについてすべてを使いこなしている人はプロでもほとんどいないので、基本的な合成レイヤーの使い方さえ覚えていればイラストを描くのに問題はありません。使いたいものや気になるもののから効果を覚えていきましょう。
  • 今回ご紹介する合成モードの中では「加算」が使えるようになると良いと思います。

  • 比較(明):スクリーンと同じ色を明るくする合成モードですが、スクリーンよりぼんやり感があります。線が太りがちなので、気になる場合はスクリーンを使う方がオススメです。
  • 比較(暗):乗算と同じ色を暗くする合成モードですが、乗算よりぼんやり感があります。古ぼけた印刷物や写真の表現にオススメです。比較(明)と同じく線が太りがち。
  • 加算:色を明るくする効果がスクリーンより強く、強い光の表現や金属の照り返しなどに使用します。
  • 加算(発光):不透明度を変更した場合、加算より効果が強くなります。
  • 減算:色を暗くする効果がありますが合成の結果を予想するのが難しいため、あまり使い道がありません。

比較(明)と比較(暗)

比較(明)と比較(暗)の違い

比較(明・暗)の効果は単純です。

比較レイヤー上の色と下のレイヤーの色を比較して

  • 比較(明):RGB各値について明るい方の値(値が255に近い方)を残します
  • 比較(暗):RGB各値について暗い方の値(値が0に近い方)を残します

例えば比較レイヤー上にRGB(10,50,100)の色があったとします。

下のレイヤーにあるRGB(100,50,10)の色に比較レイヤーを重ねた場合

合成モードが比較(明)の場合、

明るい方の値(値が255に近い方)が採用されますので

合成した後の色はRGB(100,50,100)です。

結果、RGBの各数値が255に近くなるため明るくなります。

合成モードが比較(暗)の場合、

暗い方の値(値が0に近い方)が採用されますので

合成した後の色はRGB(10,50,10)です。

結果、RGBの各数値が0に近くなるため暗くなります。

合成した結果として比較(明)の方は全体的に明るく、

比較(暗)の方は全体的に暗くなります。

RGBについての詳しい説明はこちらの記事の中の「トーンカーブの説明に入るまえに その1:RGB」をご参照ください。

比較(明)と比較(暗)を使うのはこんなシーン

比較(明)は全体を明るくする、比較(暗)は全体を暗くする効果であることがわかりましたが

それぞれスクリーンと乗算とどう使い分ければよいのでしょうか。

比較(明・暗)の方はスクリーン・乗算にくらべるとぼんやりとした仕上がります。

これは比較(明・暗)の方が絵全体で使われる色の数が少なくなるためです。

比較(明)は光が当たってその部分の色が飛んでしまっているようなケース、

比較(暗)は古ぼけて印字がこすれて薄くなってしまった写真や地図などの表現に使用できます。

比較(明・暗)は線を太らせてしまうこともあるため、主線がある絵の場合は使用が難しいかもしれません。

加算・加算(発光)

加算・加算(発光)の違い

加算も仕組みはカンタンです。

  • 加算:上下レイヤーのRGB各値について足し算した結果を表示します。足すと値が255に近くなるため必ず明るくなります。足した結果が255を超えた場合は255として処理します。
  • 加算(発光):加算レイヤーの不透明度が100%の場合は加算と加算(発光)は同じ結果ですが、レイヤーの不透明度を下げていくと加算(発光)の方が加算の効果が強く出ます。

覆い焼きカラーと覆い焼き(発光)のように、(発光)とつく場合は不透明度により効果が変わります。

覆い焼きカラーと覆い焼き(発光)についてはこちらの記事をどうぞ。

例えば加算レイヤー上にRGB(10,50,100)の色があったとします。

下のレイヤーにあるRGB(100,50,10)の色に加算レイヤーを重ねた場合、

RGBの各値を単純に足し算しますので

合成した後の色はRGB(110,100,110)です。

結果、RGBの各数値が255に近くなるため明るくなります。

加算(発光)は

加算レイヤーと加算(発光)レイヤーの合成結果を比べたとき

不透明度100%の場合は結果は変わらない、

不透明度50%の場合は加算(発光)の方が明るくなります。

加算・加算(発光)を使うのはこんなシーン

加算は明るくする効果があることがわかりましたが、

同じく明るくする効果があるスクリーンとどう使い分ければ良いのでしょうか。

加算は合成した結果としてもっとも明るい色である白RGB(255,255,255)になりやすいという特徴があります。

一方、スクリーンはスクリーンレイヤーに白か、RGBの各値のいずれかが255である色がないかぎり、合成した結果が白になることはありません。

そのためスクリーンの場合は白っぽいけど他の色が混じっているニュアンスのある色が作りやすいという特徴があります。

加算は強い光が当たっている表現、たとえば舞台で使用するスポットライトの力強い光を表現したり

金属などの照り返しが強い物質の光の表現に適しています。

スクリーンは柔らかい光の当たっている表現、

太陽光や間接照明が当たっている髪や肌、服のハイライトなどに適しています。

減算

減算はもしかしたらもう仕組みはわかってしまったかもしれませんね。

  • 減算:元絵のRGB各値について減算レイヤーのRGB値を引き算した結果を表示します。引き算をすると値が0に近くなるため必ず暗くなります。引いた結果がマイナスになった場合は0として処理します。

例えば元絵にRGB(10,50,100)の色があったとします。

RGB(100,50,10)の色が塗られた減算レイヤーを重ねた場合、

元絵から減算レイヤーのRGBの各値を引き算しますので

合成した後の色はRGB(10-100=-90→0として処理,50-50=0,100-10=90)です。

合成した結果の色は(0,0,90)になり、元絵のRGB(10,50,100)と比較して

各値が0に近くなるため暗くなります。

減算を使うのはこんなシーン

暗くするという効果では乗算と似ていますが、

減算は暗くしながら色を大幅に変えてしまう場合があるため、

使った結果どのような色になるのかを予想するのが難しいです。

イラスト制作で利用する場面はあまりないと思います。

まとめ

今回ご紹介した合成モードは基本の合成モードである乗算とスクリーンと似た機能が多くありましたね。

乗算またはスクリーンとどう違うか、どんな特徴があるかを知っておくと使い分けがしやすくなると思います。

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