【ブレンドモード ステップアップ講座2】 焼き込み、覆い焼き、ソフトライト、ハードライト

前回の記事でイラストアプリの合成モードは

乗算・スクリーン・オーバーレイの3つが使えれば十分なことをお伝えしました。

乗算・スクリーン・オーバーレイの3つ以外についても

それぞれの効果と使う場面を知りたい人もいると思います。

本記事ではそこそこ使用頻度が高い以下6つの合成モードについて解説します。

  • 焼き込みカラー
  • 焼き込み(リニア)
  • 覆い焼きカラー
  • 覆い焼き(発光)
  • ソフトライト
  • ハードライト

本記事は基本からステップアップしたい人向けの内容になっていますので

クリスタの合成モードを使いこなしたい人はまずは前回記事をご参照いただくと良いと思います。

焼き込みは色を濃く暗く、覆い焼きは色を薄く明るくします。ソフトライト・ハードライトはオーバーレイの弱いver.と強いverです。

  • クリスタの合成モードについてすべてを使いこなしている人はプロでもほとんどいないので、基本的な合成レイヤーの使い方さえ覚えていればイラストを描くのに問題はありません。使いたいものや気になるもののから効果を覚えていきましょう。

  • 焼き込みカラー:明るい部分には影響せず、暗い部分の色を濃く暗くします。
  • 焼き込み(リニア):明るい部分・暗い部分全体に影響し、元の色を暗くします。
  • 覆い焼きカラー:明るい部分を明るく薄くします。暗い部分には影響しません。
  • 覆い焼き(発光):レイヤーの不透明度によって覆い焼きの効果を発揮します。
  • ソフトライト:オーバーレイよりソフトに全体を明るくします。
  • ハードライト:オーバーレイより強く全体を明るくします。

焼き込みカラーと覆い焼きカラーとは

焼き込み・覆い焼きとは

イラストソフトの歴史

焼き込みと覆い焼き、どちらも写真の現像をするときの専門用語です。

ちょっと話がそれます。

1995年にWindows 95が発売にともない一般人にデジタルイラストを描くことが普及しはじめました。

当時はイラストを描くためのソフトウェアとしてPhotoshopが一番よく使用されていました。

現在普及しているクリスタやメディバンなどのイラストアプリは

Photoshopのインターフェースや機能を参考に開発されています。

Photoshopはその名の通り本来は写真を加工するためのソフトなので

写真に関する機能がたくさんあり、焼き込みや覆い焼きもその1つです。

写真用語としての焼き込み・覆い焼き

フィルムから写真を現像するとき、

現像用の特殊なライトの光をフィルムを通して印画紙に当てることでプリントします。

ライトの光が当たれば当たるほどその部分の色は濃くなります。

  • 焼き込み:写真の中の濃く色を出したい部分にライトを当てる時間を増やすこと
  • 覆い焼き:写真の中の薄く色を出したい部分を紙で覆ってライトに当たらないようにすること

合成モードとしての焼き込み・覆い焼き

合成モードとしての焼き込み・覆い焼きは

  • 合成モード「焼き込み」:色を濃く暗くする
  • 合成モード「覆い焼き」:色を薄く明るくする

という効果です。

焼き込みカラー・焼き込み(リニア)

焼き込みカラーと焼き込み(リニア)の違い

焼き込みには「焼き込みカラー」と「焼き込み(リニア)」というふたつの合成モードがあります。

焼き込みカラー

明るい部分にはあまり影響しません。

暗い部分の色を濃くしますが、黒くなりすぎて真っ黒になってしまう場合があります。

焼き込み(リニア)

明るい部分・暗い部分両方に均等に色が乗ります。

乗算に近いですが乗算は色フィルムを被せたような感じですが、

焼き込み(リニア)は元の絵の色を暗くして色フィルムを被せたような感じです。

焼き込みカラー・焼き込み(リニア)を使うのはこんなシーン

肌色や服の明るい部分に変化を与えずに黒髪や陰などの暗い色の部分を濃くして

絵全体を引き締めたい場合に焼き込みカラーを使用します。

焼き込み(リニア)は全体に色を乗せたい場合に使用できますが

暗い部分の色がつぶれやすいためあまり使用する場面はないように思います。

覆い焼きカラー・覆い焼き(発光)

覆い焼きカラーと覆い焼き(発光)の違い

覆い焼きにも「覆い焼きカラー」と「覆い焼き(発光)」のふたつの合成モードがあります。

覆い焼きカラー

焼き込みカラーの逆バージョンです。

覆い焼きカラーレイヤー内の明るい部分の色を明るく薄くしますが、白くなりすぎて白飛びしてしまう場合があります。

暗い部分にはあまり影響しません。

覆い焼き(発光)

覆い焼き(発光)レイヤーの不透明度が100%の場合は覆い焼きカラーと覆い焼き(発光)は同じ結果ですが

レイヤーの不透明度を下げていくと覆い焼き(発光)の方が覆い焼きの効果が強く出ます。

覆い焼き(発光レイヤー)の暗い部分はあまり元の絵から変わりません。

覆い焼きカラー・覆い焼き(発光)を使うのはこんなシーン

覆い焼きカラー・覆い焼き(発光)はスクリーンのように明るくしたいときに使用します。

スクリーンはふんわりとした印象ですが覆い焼きはメリハリがついた印象です。

ソフトライト・ハードライト

ソフトライトとハードライトとの違い

ソフトライト・ハードライトともに

明るい部分をより明るく、暗い部分をより暗くしコントラストを高める効果があります。

オーバーレイとよく似た効果を持っていますが強さが違います。

強さは

ハードライト>オーバーレイ>ソフトライト

の順で弱くなります。

ソフトライトとハードライトを使うのはこんなシーン

オーバーレイを使う場合と同じようなシーンで使用します。

  • ナチュラル配色
  • グラデーションを美しく
  • 模様、テクスチャをつける

オーバーレイを使う場合についてはこちらの記事をどうぞ

まとめ

今回ご紹介した合成モードは絵の雰囲気をガラッと変えてしまう場合があるため

絵の最後の仕上げに使うのではなく、

描いている途中ですでに塗った色がイメージと違う場合の調整に使った方が良いかもしれません。

個性が強く使い所が難しいものが多いですが、

時間があるときに自分でいろいろ合成モードを変更してみると

自分の絵柄にあったものが見つかるかもしれません。

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