本記事ではMicrosoft Office製品とApple純正の生産系アプリケーション、具体的にはWord、Excel、PowerPoint、Pages、Numbers、KeynoteでiPadのカスタムフォントは使用可能かを解説します。

iPadOS13で実装されたカスタムフォントですが、カスタムフォントの使用可否はアプリ側がカスタムフォントに対応しているかによるため、どのアプリでカスタムフォントが使えるのかがよくわからない状況が続いています。

本記事ではMicrosoft Office製品およびApple社純正のOfficeの代替アプリであるPages、Numbers、Keynoteがカスタムフォントに対応しているのかをひとつずつ確認していきます。

本記事を読むとOffice製品とPages、Numbers、Keynoteでカスタムフォントが使用できるのかを知ることができますよ。

本シリーズのまとめ記事はこちら。

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【結論】iPadのカスタムフォントはMicrosoft Office(Word、Excel、PowerPoint)、Pages、Numbers、Keynoteで使用可能です。

  • Microsoft Office製品からダウンロードできるフォントはiPadにカスタムフォントとして追加はされず、Microsoft Office製品内でしか使用できません。

iPadのカスタムフォントが使用できるアプリ

結論で書いたとおり、iPadのカスタムフォントは以下のアプリで利用することが可能です。

  • Microsoft Word
  • Microsoft Excel
  • Microsoft PowerPoint
  • Pages
  • Numbers
  • Keynote

カスタムフォントの追加方法は2種類ありますが、どちらの方法で追加したカスタムフォントでも使用できます。

iPadのカスタムフォントの追加方法が2種類あることの詳細はこちらの記事をご参照ください。

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フォントインストールアプリで追加したフォント

まずは2種類それぞれの手順でインストールされたフォントを確認します。

フォントインストールアプリのひとつであるFontinstall.appを使用して「モッチーポップ E」というカスタムフォントをiPadに追加しました。

フォントインストールアプリを使用してインストールしてフォントは設定アプリ>一般>フォントから確認ができます。

設定>一般>フォントにモッチーポップ Eは存在する
設定>一般>フォントにモッチーポップ Eは存在する

フォントプロファイルインストールアプリを使用して追加したフォント

フォントプロファイルインストールアプリを使用して「ニコカ」(nicoca_v1.ttf)というカスタムフォントをiPadに追加しました。

フォントプロファイルインストールアプリを使用してインストールしてフォントは設定アプリ>一般>プロファイルから確認ができます。

設定>一般>プロファイルにニコカは存在する
設定>一般>プロファイルにニコカは存在する

Microsoft Wordはカスタムフォントを使用できます

Microsoft Wordのフォント一覧を開くと「モッチーポップ E」「ニコカ」が表示されました。

Microsoft Wordはカスタムフォント2種類とも使用できることがわかります。

モッチーポップE・ニコカともにWordで使用できることがわかる
モッチーポップE・ニコカともにWordで使用できることがわかる

Microsoft Excelはカスタムフォントを使用できます

Microsoft Excelのフォント一覧を開くと「モッチーポップ E」「ニコカ」が表示されました。

Microsoft Excelはカスタムフォント2種類とも使用できることがわかります。

モッチーポップE・ニコカともにExcelで使用できることがわかる
モッチーポップE・ニコカともにExcelで使用できることがわかる

Microsoft PowerPointはカスタムフォントを使用できます

Microsoft PowerPointのフォント一覧を開くと「モッチーポップ E」「ニコカ」が表示されました。

Microsoft PowerPointはカスタムフォント2種類とも使用できることがわかります。

モッチーポップE・ニコカともにPowerPointで使用できることがわかる
モッチーポップE・ニコカともにPowerPointで使用できることがわかる

Pagesはカスタムフォントを使用できます

Pagesのフォント一覧を開くと「モッチーポップ E」「ニコカ」が表示されました。

Pagesはカスタムフォント2種類とも使用できることがわかります。

モッチーポップE・ニコカともにPagesで使用できることがわかる
モッチーポップE・ニコカともにPagesで使用できることがわかる

Numbersはカスタムフォントを使用できます

Numbersのフォント一覧を開くと「モッチーポップ E」「ニコカ」が表示されました。

Numbersはカスタムフォント2種類とも使用できることがわかります。

モッチーポップE・ニコカともにNumbersで使用できることがわかる
モッチーポップE・ニコカともにNumbersで使用できることがわかる

Keynoteはカスタムフォントを使用できます

Keynoteのフォント一覧を開くと「モッチーポップ E」「ニコカ」が表示されました。

Keynoteはカスタムフォント2種類とも使用できることがわかります。

モッチーポップE・ニコカともにKeynoteで使用できることがわかる
モッチーポップE・ニコカともにKeynoteで使用できることがわかる

Microsoft Office製品からダウンロードできるフォントの扱いについて

Office製品のフォント一覧を開くと、フォント名の横にダウンロードマークがあるフォントの存在に気づきます。

これはOffice製品内で使用可能なフォントです。

Office製品内で使用可能なフォントをダウンロードするとiPadではどのような扱いになるのか試してみます。

今回は「メイリオ」をダウンロードしました。

試しにメイリオをダウンロードします
試しにメイリオをダウンロードします
ダウンロードマークが消え、Office製品内でメイリオが使用できるようになりました
ダウンロードマークが消え、Office製品内でメイリオが使用できるようになりました

Office製品内でダウンロードしたフォントはカスタムフォントとしてiPadに追加されるか

Office製品内でダウンロードしたメイリオはiPadのカスタムフォントとして追加されているのかを確認します。

設定アプリ>一般>フォントにはメイリオが表示されていません。

設定アプリ>一般>フォントにはメイリオが表示されない
設定アプリ>一般>フォントにはメイリオが表示されない

設定アプリ>一般>プロファイルの中にもメイリオはありませんでした。

メイリオがある場合は画像の矢印の位置に表示されるはずです。

設定アプリ>一般>プロファイルにもメイリオが表示されない
設定アプリ>一般>プロファイルにもメイリオが表示されない

つまりメイリオはカスタムフォントとしてiPadに追加されたわけではなく、Office製品内でのみ使用できるフォントとして追加されたことがわかります。

試しにMicrosoft PowerPointでメイリオを使用したファイルを作成し、Keynoteで開こうとするとメイリオがフォントとして存在しないので別のフォントに置き換わるというメッセージが表示されました。

PowerPointをKeynoteで開こうとするとメイリオがフォントとして存在しないというメッセージが表示される
PowerPointをKeynoteで開こうとするとメイリオがフォントとして存在しないというメッセージが表示される

まとめ

Office製品とPages、Numbers、Keynoteでカスタムフォントが使用できることはわかりました。

しかしOffice製品とPages、Numbers、Keynoteでカスタムフォントを使用するとデータを他の人や他のデバイスに渡したときに文字化けしたり別のフォントに置き換わる可能性があります。

文字化けやフォントの置換の対策をするにはPDFや画像に変換してデータを渡すのが一番手軽ですが、データを変換すると修正が難しくなってしまいます。

正直、異なるデバイスや異なるソフトをまたぐ際のフォントの文字化けや別フォントへの置換の問題は非常に対策が難しいです。

WindowsのPowerPointでデータを作成してiPadのKeynoteで開く場合とかですね。

上司がiPadで顧客にプレゼンしたいから資料を作れと言われて、でも自分の会社のパソコンはWindowsでパワポしか入っていない。

しかも数値は上司が自分で入れたいからPDFや画像には変換するな!とか言ってくるという・・・。

考えただけで胃が痛くなりますね。

パソコン版のOffice製品にはフォントの埋め込みという機能があり、フォントの埋め込みを使用すればフォントが入っていないデバイスで開いた際にも文字化けしなくなります。

ちなみにiPad版Officeはフォントの埋め込みを行うことができません。フォントが埋め込まれたファイルを開くことはできます。

詳細は下記サイトをご参照ください。

第一学習社 -  iPad 活用塾 番外編「フォント埋め込みをしよう」

フォントの埋め込みを使用しない場合は、同じデバイスでデータを作る、カスタムフォントを使用せずにデバイスに標準で入っているフォントを使用することで問題は起こりにくくなると思います。