同人誌の買い専だったときは特に意識しなかった同人誌のサイズ。
いざ作り手になるとどのサイズが良いのか悩んでしまう人もいるようです。
まず同人誌のサイズはコレじゃなきゃダメというルールはありません。
イベントの主催団体や同人誌の委託業者から出されているルールもないです。
あなたが好きなサイズで同人誌を作って問題ないのですがサイズ選びの指針はあります。
本記事でははじめて同人誌を作ろうとしている方に向けて
同人誌のサイズをどのように決めれば良いのかを解説しています。
本記事を読んで自分の作品にピッタリの同人誌サイズを見つけて
原稿作成作業に早速取り掛かってくださいね!
本シリーズのまとめページはこちら。
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[ads]【結論】同人誌のサイズにルールはないがB5かA5が多く、サイズは売上に関係しない。
【おさらい】同人誌発行までのおおまかな流れ
同人誌作成工程のうち、「2.締切を決める」「3.ページ数を決める」「4.内容の決める」の工程を間違わなければ8割の確率で同人誌を発行できます。
あとの2割は「8.表紙を作成する」「9.本文を作成する」の作業中の集中力と作業の習慣化です。
この記事は「6.装丁を決める」の段階で決定する同人誌のサイズについて解説します。
同人誌のサイズに明確なルールはない
B5かA5が主流
王道の同人誌サイズはB5かA5です。
B5は少年ジャンプなどのコミック雑誌と同じ大きさ、A5は4コマ漫画のコミックスで採用されている大きさです。
B5かA5だと以下のサイズの同人誌をたまに見かける感じです。
- A4(ビジネス文書での標準サイズ)→イラスト本
- B6(B5の半分の大きさ)→小説本
- A6サイズ(文庫本と同じ大きさ)→小説本
このサイズだと売れるという法則もない
あなたが気になるのはサイズと同人誌の売れ行きに関係があるかどうかだと思います。
結論、同人誌のサイズは売れ行きに関係しません。
「あの本欲しいけど、サイズが○○だから買わない」という人に今までお会いしたことはありません。
では同人作家はどのように同人誌のサイズを決めているのでしょうか。
同人誌の形態が漫画・イラストと小説では決め方が違うのでそれぞれ説明します。
同人誌のサイズの決め方(漫画・イラストの場合)
あなたが漫画かイラストを描いて同人誌にしたい場合、決め方は3パターンあります。
決め方1. 属しているジャンル・カップリングでB5、A5のうち主流な方
同じジャンルや同じカップリングのサークルさんの間で示し合わせたわけではないのに界隈(かいわい)の同人誌サイズがB5とA5のどちらかに偏っている場合がなぜかあります。
特にサイズにこだわりがない場合はB5とA5のうち界隈(かいわい)で主流なサイズにすると良いでしょう。
わたしの経験ではそのジャンル・カップリングで影響力の強い作家さんが好むサイズが界隈(かいわい)の標準サイズになっていたということがありました。
界隈(かいわい)の標準サイズから異なっていても大きな問題になることはありません。
決めた方2. 原稿作成時の効率を重視するならA5、絵柄を見せたいならB5
実際に原稿をやってみると実感すると思うのですがB5サイズは原稿サイズとしてはかなり大きめです。
サイズが大きい分細かい描き込みができるので繊細な描き込みをする絵柄の方や1枚1枚のイラストを印象付けたいイラスト本の場合はB5サイズの方が適しているでしょう。
A5サイズはB5サイズに比べると原稿サイズが小さい分作業時間が少なく済む場合が多いので作業スピードを重視する場合はA5サイズを選択すると良いでしょう。
決め方3. 費用を安くしたいならばA5
A5サイズの方が小さいため、印刷費用はA5サイズの方がB5サイズより低く設定されている場合が多いです。
費用を抑えたい場合はA5サイズを選択すると良いでしょう。
また表紙オプションの箔押しはサイズが大きくなるにつれて費用が高くなるため、表紙の箔押しの占有率を高くしたい場合や表紙全面を箔押ししたい場合はA5サイズの方が安く済みます。
同人誌のサイズの決め方(小説の場合)
B5サイズ以上は読みにくいので避けた方が良い
小説同人誌でB5サイズ以上の本はかなりレアだと思います。
小説作家さんがA5やB6、A6サイズなどの小さいサイズを選択するのは読みやすさを重視しているためです。
読みやすい文章にするためには以下の4つの書式要素を気をつける必要があります。
- 文字の大きさ
- 文字のフォント(書体)
- 行間
- 一行の長さ
4つの書式要素を考慮するとB5サイズ以上の本で読みやすい文章にするためには2段組以上にする必要があります。
わざわざ段組してB5サイズにするよりは段組の必要がないA5サイズ以下を選ぶ小説作家さんが多いようです。
ページ数が多い場合は重さを考慮して小さい方が良い
小説同人誌の場合、漫画やイラストの同人誌と比較すると本文のページ数が多くなる傾向にあります。
ページ数が多い場合は本のページのめくりやすさや本の開きやすさ、本の重さを考慮する必要が出てきます。
サイズが小さくなるほど本の重さは軽くなるのでB6やA6サイズを選択するのも良いでしょう。
なお、本の重さは本文用紙の種類によって大きく変わります。
印刷所によっては表面が平滑で軽い小説向けの本文用紙を用意している場合がありますので利用すると良いでしょう。
同人誌のサイズの決め方(アンソロジーや合同本)
漫画と小説が入り混じる場合はA5がオススメ
アンソロジーや合同本で、漫画・イラスト・小説の作家さんが混在する場合、どの形態でも描き(書き)やすいA5サイズがオススメです。
アンソロジーや合同本は作家数の増加に伴い本文ページ数が多くなりますので料金面でもA5サイズの方が適しています。
まとめ
同人誌のサイズの決め方は基本的に自由です。
自分の絵柄や作業効率などを考えて決定しましょう!