ホットクックではなくアイリスオーヤマ電気圧力鍋を私が選んだ理由

おウチ時間が増えて注目が集まっている自動調理機器。一番有名なのはシャープのヘルシオ ホットクックでしょうか。ホットクックを2週間レンタルして使用した結果、私はホットクックではなくアイリスオーヤマの電気圧力鍋KPC-MA2を購入しました。なぜホットクックを購入しなかったのか、アイリスオーヤマ KPC-MA2を購入して使ってみてわかったメリット・デメリットをお伝えします。

結論:ホットクックの方が製品としての完成度は高いが、自動調理機に自分が求める条件を満たしているならば、価格が安いアイリスオーヤマ KPC-MA2でも十分満足できる

私がホットクックをレンタルして感じたデメリットは主に3つあります。

  • 予約調理した料理の香りが飛んでしまっており、美味しく感じられなかったこと。
  • 内鍋が食洗機で洗えないこと。
  • ホットクックのまぜ技ユニットを使用した料理(炒め物など)を作りたいと思っていないこと。

ホットクックは製品としての完成度は高いですが、価格も安いとは言えません。

デメリットを我慢して高価なホットクックを購入するよりも、最低限のやりたいこと(予約調理、発酵調理)ができるアイリスオーヤマ KPC-MA2を購入し、浮いたお金を別のことに使うほうが自分の満足度が高いと思いましたので、私はKPC-MA2を購入しました。

価格・容量・大きさ・重さの比較

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ホットクックとKPC-MA2の価格差は3万円程度です。

ホットクックでしかできないこと、たとえばまぜ技ユニットによる炒め物の自動調理や無線LAN接続によるスマホからの操作がしたい場合はこの価格差も許容できるかもしれません。

本体は容量の小さいホットクックの方が全体的に大きく、特に横幅は内鍋の取手のせいでKPC-MA2と比較してだいぶ大きくなっています。

調理について比較

得意な料理

ホットクック

  • 素材をじっくり煮込んでうまみを引き出す料理が得意。
  • 混ぜ技ユニットを使用した調理(炒め物など)ができる。

KPC-MA2

  • 自動メニューは基本的に圧力調理。
  • 水分が多い料理を短い時間で調理するのが得意。

ホットクックは野菜の水分を利用した無水カレーや玉ねぎスープなど、じっくり煮込んで素材のうまみを引き出す料理が得意です。無水鍋やStaubで作る料理が自動調理できるイメージです。

また、材料をかき混ぜるための装置があるため、加熱しながら炒めたり、かき混ぜによって調味料を料理全体にムラなく行き渡らせることができます。

圧力鍋ではないので圧力調理はできません。

一方、KPC-MA2は電気圧力鍋なので自動メニューのほとんどが圧力調理になります。圧力調理は短時間で素材を柔らかくすることが得意です。

かき混ぜる機能はなく内鍋内の水の対流によって料理全体に調味料を行き渡らせます

水分の少ない料理を作る場合は途中でかき混ぜたり焦げ付かないように気をつける必要があります。

予約調理

ホットクック

  • 予約時点で一度調理して、予約時間近くで再加熱して料理を完成させる。食材に一度火が入るため傷みにくくなる。
  • 二度加熱するため食材や調味料の風味が飛びやすい。風味が飛ぶのが気になる場合は自動調理終了後に自分で調味料を入れることで解消できる。

KPC-MA2

  • 圧力調理は予約開始すると加熱を開始し予約時間まで保温状態になる。
  • 炊飯は予約時間前に調理を開始する。
  • かき混ぜないため食材や調味料の風味は飛びにくい
  • 予約できる料理の種類が少なく、どの料理が予約できるのかがメニューブックには記載されていない

ホットクックは材料を内鍋に入れて予約設定をするとすぐに加熱が開始し、ある程度調理が終わると加熱が停止し、予約時間に近くなると再度加熱し料理を完成させます。

素材が生の状態である時間を短くすることで傷みやすい食材を使った料理でも予約調理できるようこのような仕組みになっています。

ホットクックの大きな特徴にかき混ぜを自動で行ってくれるという点があるのですが、かき混ぜのデメリットとして香りが繊細な料理ではせっかくの風味が飛んでしまいます。

ホットクックで予約調理したみそ汁を食べた感想は給食のみそ汁の味。給食で出てくる作り置きのみそ汁の風味がなく薄ぼんやりとした味です。

味噌の風味が飛ぶのが気になる人は味噌を入れずに予約調理し、完成後に自分で味噌を溶くと良いでしょう。

KPC-MA2も予約をすると圧力調理を開始し予約時間まで保温状態になります。購入前に調べていたときは予約開始時間前まで加熱をしないという内容をネットで見かけたのですが、実際にポトフを予約調理してみたところすぐに圧力調理が開始されていました。

調理中にかき混ぜないため調味料の風味が飛びづらく、予約調理の味噌汁でも美味しく食べれました

KPC-MA2の予約調理のデメリットとして、何が予約調理できるのかメニューブックに記載されておらずわかりにくい点があります。

予約調理可能なメニューについては下記ページに自分でまとめました。

お手入れについての比較

洗いやすさ

ホットクック

  • 内鍋が深く食洗機に入らない 。内鍋はテフロン加工されているため食洗機不可 。
  • その他の部品、内蓋やまぜ技ユニット、水受けは食洗機で洗える。

KPC-MA2

  • 内鍋が浅く卓上型食洗機に入る。 ただし、テフロン加工されているため食洗機は使用しないよう取扱説明書に記載がある。食洗機を使用する場合は自己責任。
  • その他の部品はすべて食洗機で洗える。
  • 圧力表示ピンやキャップなどの小さい部品があり、洗っている最中に紛失する可能性がある

我が家では食器洗いは卓上型食洗機(エスケイジャパン 食器洗い乾燥機)にお任せしています。

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この食洗機ですべての部品を洗えると非常に助かります。しかし、ホットクック・KPC-MA2ともに内鍋がテフロン加工されているため食洗機不可です。

加工が剥がれた場合は自己責任で買い換えることを覚悟の上私は内鍋を食洗機で洗いたいので、食洗機に入らないサイズのホットクックより内鍋が食洗機に入るサイズのKPC-MA2の方が魅力的でした。

その他の部品は両方とも食洗機で洗えますが、KPC-MA2は小さい部品が多いため間違って排水溝に流してしまわないように注意が必要です。

取り付けやすさ

ホットクック

  • 部品自体に取り付けの案内があり、わかりやすい 。
  • 部品の取り付けが間違っているとエラーが出る。

KPC-MA2

  • マニュアルに正しい取り付け方(部品の向き)について記載がなく、わかりにくい。
  • 取り付け間違いや取り付け忘れがあっても警告やエラーが出ない。
  • 蓋だけはきちんとしまっていないと警告が出る。

この項目以降はホットクックはさすがによく考えられて丁寧に作られていると感じられる内容になります。

ホットクックは部品の取り付け間違いが起こらないように、部品自体に向きを示す案内があったり、間違った取り付け方をすると液晶にエラーを表示させることで取り付けミスを予防しています。

KPC-MA2は取り付けミスを予防する工夫は蓋の閉め忘れ以外は特になく、部品の正しい取り付け向きを確認しようにも取扱説明書に取り付け方についての詳細な記載がありません。私が困ったのは蓋のパッキンの向きでした。パッキンに裏表があるのかがわからず、多分裏表はないのだろうと判断して現在は使用しています。

<追記>

早速やってしまいましたので、記事を作成しました。

蓋と蒸気水受け

ホットクック

  • 蓋が本体と連結されており、蒸気は水受けにキチンと入る

KPC-MA2

  • 蓋は本体から完全に外れるため、外した後の置き場所に困る
  • 蓋を開ける際に蓋についた蒸気が本体周りに垂れることがある

ホットクックは蓋についているボタンを押すとパカッと開く形になっており、蝶番の内側に水受けがあって内蓋についた蒸気は水受けに落ちるようになっています。水受けは取り外し可能です。

KPC-MA2は蓋を本体からひねって外す形なので、蒸気が内側についた蓋を慎重に別の場所に置く必要があります。気をつけないと蓋についた蒸気が本体周囲にこぼれます

水受けは本体の後ろ側にあり本体の上部に空いた穴から水受けに流れる仕組みになっています。私が今まで使用したときにはほとんどの蒸気が蓋側についているため、本体水受けには水は集まりませんでした。

蒸し皿

ホットクック

  • シンプルな形状なので洗いやすい
  • 内鍋にピッタリはまるので食材が落ちにくい

KPC-MA2

  • 蒸し皿が複雑な形をしているので洗いにくく、洗った後に水分が残りやすい
  • 食材をあまり載せられず、内鍋と蒸し皿の間に食材が落ちることがある
  • 蒸し皿の耐熱温度が120度のため圧力調理に使えないが、その注意書きがマニュアルの手動メニュー(蒸し調理)のページに記載されておりわかりにくい。

ホットクックの蒸し皿は浅い鍋のような形をしていて内鍋の上部にピッタリとはまる大きさになっています。

入る食材の量はあまり多くはありませんが、入れた食材を落ちにくいです。

KPC-MA2の蒸し皿は画像のような形をしています。

窪みが多くあるので水分が溜まりやすいです。

付属の蒸し皿は圧力調理には使用できません。さつまいもなどを蒸し皿などを使用して水に触れさせずに圧力調理をしたい場合、自分で金属製の蒸し皿などを用意する必要があります。

その他気になった点

  • ホットクックは機械音声によるアナウンスが調理開始、調理中、調理終了時に入り、アナウンスの音量を調整したりミュートできる。KPC-MA2は出来上がり時のブザーのみで音量も元から小さい。
  • KPC-MA2の自動メニューの出来上がり時間について、本体の液晶表示とレシピブックに差があるメニューがある。

まとめ

ホットクック、KPC-MA2のどちらにも得意なことと苦手なことがあります。

自動調理機に何を求めるかの優先順位がはっきりしていれば、自分にとってどちらがより満足度の高い買い物になるかを選べると思います。

ただ、自分の中の優先順位は実際に使ってみないとわからない場合もあります。

両製品とも気軽に試せるような値段ではないので、まずはどちらかをレンタルしてみるのもオススメです。

高い家電を買う前はレンタルで自分に合うかを吟味してから購入しています。自分ががんばって稼いだ大切なお金ですから、満足度の高い買い物ができるといいですね。

ホットクックとKPC-MA2を扱っているレンタルサービス

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ホットクックとアイリスオーヤマKPC-MA2両方とも取扱いあり

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ホットクックのみ取扱いあり

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アイリスオーヤマKPC-MA2のみ取扱いあり

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